
R6年度からの併設型中高一貫校となり原則して生徒の皆さんは附属高校への進学となります。
内部進学状況【附属桃中→附属高】 ※例年1学年130名規模 | |||||||||||
H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 | |
内部 進学数 | 94名 | 85名 | 74名 | 84名 | 68名 | 75名 | 67名 | 70名 | 80名 | 77名 | 70名 |
内部 進学率 | 69% | 64% | 57% | 63% | 54% | 56% | 50% | 53% | 60% | 58% | 53% |
表の通り『半分が外に出る』という感覚でしたが、附属学校園の改組(2020年10月発表)により令和6年度より併設型の中高一貫校(同一設置者による運営)となりました。R7年度の中学3年生が最後の連絡進学入試を受ける生徒となり、同2年生以下より生徒数も100名規模(内部生60名程度+外部生40名程度)となりました。たくさんの生徒を担当してきた思い出深い帰国生クラスも廃止されています。
R7年度中2の皆さんからあくまで原則として『みんなが附属高校に進学する』ということとなります。例外はいずれの中高一貫校の在り方でご承知いただけるかと思いますが、そうなるとやはり気になるのがその附属高校の進学状況でしょうか。
近年の大学合格実績【国公立大学】 ※合格年の過年度生の数字は割愛しています | |||||||||||
国立大 | 京都大 | 大阪大 | 神戸大 | 筑波大 | 京教大 | 公立大 | 京都 府立大 | 大阪 公立大 | 国際 教養大 | 医学部 医学科 | |
2025年 | 28名 | 0名 | 2名 | 2名 | 1名 | 2名 | 14名 | 2名 | 5名 | 1名 | 0名 |
2024年 | 34名 | 3名 | 5名 | 5名 | 0名 | 6名 | 11名 | 4名 | 5名 | 0名 | 0名 |
2023年 | 28名 | 1名 | 2名 | 2名 | 1名 | 2名 | 14名 | 2名 | 5名 | 1名 | 2名 |
2022年 | 26名 | 1名 | 2名 | 1名 | 1名 | 1名 | 18名 | 8名 | 2名 | 0名 | 2名 |
2004年 | 65名 | 11名 | 4名 | 9名 | 0名 | 3名 | 20名 | 5名 | ※7名 | ― | 5名 |
近年の大学合格実績【私立大学】 ※合格年の過年度生の数字は割愛しています | |||||||||||
私立大 | 同志社大 | 立命館大 | 関西大 | 関学大 | 近畿大 | 京産大 | 龍谷大 | 佛教大 | 早稲田大 | 慶応大 | |
2025年 | 223名 | 19名 | 31名 | 19名 | 10名 | 29名 | 18名 | 30名 | 1名 | 1名 | 1名 |
2024年 | 238名 | 28名 | 19名 | 6名 | 14名 | 9名 | 29名 | 27名 | 9名 | 1名 | 1名 |
2023年 | 261名 | 21名 | 55名 | 21名 | 12名 | 19名 | 15名 | 26名 | 0名 | 1名 | 1名 |
2022年 | 210名 | 19名 | 15名 | 11名 | 17名 | 13名 | 20名 | 25名 | 8名 | 1名 | 1名 |
2004年 | 105名 | 8名 | 37名 | 15名 | 5名 | 5名 | 4名 | 2名 | 2名 | 4名 | 1名 |
2004年、国立大学法人化に伴い現行の校名になりました。当時の合格実績のイメージが近年までの進路指導に濃い影響を及ぼしていたと思われます。近年は従来の一辺倒な進路指導はほとんど聞かれず、生徒の実情や意向に合わせた柔軟な支援が行われている印象です。選択肢の幅が広がっていることは歓迎する一方で、いわゆる難関大に合格する数も志望する生徒も減少しているイメージです。
連絡進学入試
エスカレーターという表現からも、内部進学を希望すれば漏れなく附属の上級学校に進学できるというイメージが一般的かと思います。が、体感と経験から附属桃小→附属桃中、そして附属桃中(と附属京都小中)→附属高への進学の際に若干名(2~5名規模)の方が厳しい結果を受け取るのが実情に近いようです。
ただし、言うまでもなく秋の進路懇談においてかなり突っ込んだ発言があるのが一般的ですので、中→高の連絡進学においては11月(と一部12月)の3者懇談の席上で情勢が判明することが少なくないようです(もちろん合否でありません)。以下、例年1月中盤に行われる連絡進学入試について記載します。※当欄作成2025年10月現在
呆気にとられるくらい簡単な数学も難化? 英語は骨太文章。 安心してください、社会で差はつきません。
国語
論説文+物語文+古典(古文漢文)=3題
文章題3題が定型です。構成に変更がなければ大問1が論説文、大問2が物語文、そして大問3が古典となり、古典は古文と漢文が年度ごとに交互に出題される傾向が強いですが必ずでありません。
程度は標準的です。古典は言うまでもありませんが文法につきましても進学後(おもに古文法)を踏まえて漏らさず準備をしておくべきです。品詞分解ができずに進学することは相当な苦戦が予想されます。
数学
きわめて標準的な出題です
R7高1の皆さんから高校入学前の課題が様変わりしました。その他の動向からも難化が容易に想像できますが、R8年度以降は実施そのものが不明なため読めません。従来は得点が容易な科目でした。
過去に『解の公式』そのものが成立する証明問題が課されたこともあります。近年は方べきの定理を使う設問などがあり難化しているはずです。が、現行はその他科目と比較すると負担が少ないです。
英語
いわゆる高校受験の長文から逸脱します
典型的な出題構成です。大問1~4に単発の文法問題が課され、大問5~6が読解問題、そして大問7が条件英作文、というレイアウトです。つづりが長くて覚えにくい単語はストックしておきたいです。
長文2題は英検準2級程度です。読み応えのある文章が多く、そもそも文章を読むのが得意でない場合は苦戦するかもしれません。英作文は差が出るでしょう。別の言い方を試みる余裕が欠かせません。
理科
4分野からまんべんなく出題
高校各教科担当の先生がそれぞれで作成されたベストアルバムのような趣きです。入試問題というよりは定期テストのような印象ですが、4分野がまんべんなくそして容易には対応できない程度に練られているので強敵だと思います。
一般的な近年の出題傾向の通り図表が効果的に配され、そのいかにも理科的な佇まいに弱気になってしまう層は同じ傾向の演習を重ねなければなりません。
社会
一度でいいから作問者に意図が聞きたい
過去10年の平均点が知りたいです。地理、歴史、公民のいずれもが高難易度です。高校の日本史レベルですので、個人的にはこの準備のために余計に割く時間は別の科目に費やすべきだと思います。
地理は雨温図、地形図の理解だけでなく(大人の)一般的な知識が必須です。歴史は時系列、時代順の知識を補強してください。公民は三権分立の理解だけでなく現代の知識も相当に問われます。
全体を見渡して
改組からどのように変わっていく?
おもに夏休み前に配布されていた入試過去問の扱いが年々ハード(=頑な)になっている印象です。解答解説もなく、そして授業で対応されない過去問の配布がR7年度にとうとう停止された模様です。
ニーズにどのように向き合っていくのか、どのような生徒を求めるのか、中高一貫校としてどのように伝統を守り抜くのか、今後1~2年でかなり可視化されていくと想像しています。
伏見ゼミナールの連絡進学対策

定期テスト対策+学校採用副教材=学校最優先。学校の進行をサポートしていきます。
例年、やはり大きなチャレンジをもって高校外部受験を志す層があります。幼小中と附属の環境で育ったお子さんを外部受験へと導くことは容易なことでありません。そういったお子さんに対する過不足のない情報や授業進行をまずは心がけています。
一方で多くの附属桃小中の皆さんは内部進学を第一とされます。通い慣れた環境であると同時にやはり附属に対する強い愛着をお感じであることを過小評価せずに原則として『学校最優先』のスタイルで生徒の皆さんと向き合っています。